ごあいさつ

代表ごあいさつ

フリースクール「こうのとりの巣」

代表平 史樹Fumiki Taira

  • 公認心理師
  • 国語科教員免許(中学、高校)

対人援助に携わって26年、教育、福祉、医療施設、私設の相談所での経験を活かした新しい時代の教育家を目指します。

実績

  • 高校での教員経験7年
  • 福祉施設での大人の社会適応支援2年
  • 内科クリニック、老人ホーム、デイケア、児童支援サービス等での相談支援4年
  • 私設の相談所での子どもから大人までの個人相談19年(発達、知的、身体障がいのかたも含む)

経歴

過労教員からカウンセラーへ

大学卒業後、7年の高校での教員生活の後、18年心理相談をして来ました。

子どもから大人まで利用できるカフェみたいなフリースクールを始める土台は、この経験で出来ました。

一度教員を辞めてから心理の道に進んだのは、教員生活の中で、自分には人間理解が足りないと感じたためです。人を理解し自分を変えたいと思いました。

教員時代、わたしは学校側の価値観や自分自身の価値観を、生徒にも保護者にも押しつけていました。それが正しいという錯覚の世界にいました。

例えば、担任をしたクラスには、いつも不登校や保健室登校の子が数人いました。

わたしは親や子どもの気持ちを本気で聴こうとはせず、なぜ学校に行けないのか一緒に考えようともせず、笑顔で学校に行け、教室に入れと、暗黙のうちに迫っていたのです。学校には行くのが当たり前じゃないかと。

でも、それっておかしいよ、と気づかせてくれたのは子どもたちの存在そのものでした。素朴で素直な子の多い学校で、毎日教室で多様な個性を持って輝いている子どもたちと接しているうちに、わたしは自分の中の矛盾に気づけたのだと思います。

「熱心な教員だけど、おれの心は間違ってる。でも、どうすればいいんだ?」

大好きだった教員生活ですが、葛藤しながらがむしゃらに働くうち、心も体も壊しました。

学校という組織の中で業務として生徒を管理し評価しなければいけないことと、個人として子どもを愛し育むことの矛盾が日々溜まり続け、ついに耐えきれなくなった感じでした。これは心が壊れた理由。

体は、過労死ラインを越える労働で働き続けた結果、壊れました。不器用で手を抜けず、いつも自分で仕事を増やしてしまうタイプでした。何年も身体症状にも悩まされていましたが、最後には自宅で倒れてしまいました。

わたしは、人生をやり直すことにしました。

わたしの修業時代

教員生活で自覚した、わたしが一番苦手だったこと、人の話を聴くことや人の心に寄り添うこと、これからはそのような態度で人を癒し、人の成長を支え助けたい。それをとことん追求しようと思いました。一度、教育というものから離れて、修業の旅が始まりました。

わたしは学びながら仕事をし、無料の電話相談のボランティア、企業のイベントでの無料相談、福祉施設での精神や知的な課題を持つ大人の相談、発達や知的、身体的等の課題を持つ子どものサポート、高齢者のホームやデイケア、クリニックでの患者さんや職員さんの相談やサポート、自ら運営する相談室での電話、メール、対面での相談や自宅への訪問相談など・・・NPOや企業、医療や福祉施設、色々なところで複数のことを同時並行で経験を積みました。朝の4時から数時間、近所のだんご屋さんで、和菓子やお弁当を作っていたこともあります。

老若男女LGBT、様々な事情、様々な困難、様々な生きざまを持つ人々の話に耳を傾けて来ました。

これらの経験の中で、教員時代のような「わたしの正解を教える」態度から、「あなたの正解を一緒に探す」態度を、少しずつですが磨くことができたと思います。

フリースクールを始めたきっかけ

そんなある日のことです。コロナ禍も1年以上続いていた頃、新聞である記事が目に止まりました。

子どもの自殺が増えているというのです。ショックでした。とっさに、命を守らなきゃ!と思いました。

わたしはいてもたってもいられず、すぐに子ども対象に無料電話相談を始めました。

そうしているうちに、不登校の子どもの増加と、フリースクールについての新聞記事を読みました。

これだ!と思いました。この変化と多様化の激しい時代、集団への適応以上に個性を大切にし、子どもの命や尊厳を守る場所を作りたいと思いました。学校の教員ではなく、巷の教育家としてのわたしの人生が再スタートしました。令和3年の春です。

当初、多くのフリースクールのように、入会金や月謝を頂き、学校のかわりに毎日通えるような、不登校生のための居場所を作る気でいました。

ところがプレオープンしてみると、保護者を始め大人の相談や体験利用も多かったこと、不登校ではないが学校に馴染めず、学校や家庭以外の第三の場所を探す子どもも少なからずいることがわかりました。

また、大人の問い合わせの中に、職場への適応や転職、人生の再設計などについての相談が近年際立って増えて来ました。学校への適応と職場への適応、そしてそれぞれの将来への不安の解消についての取り組みはとても似ています。

そこで、いつでも利用できる、子どもから大人まで使える、勉強から趣味まで自由に使えて相談もできる、カフェみたいなフリースクールができました。

羽を休め、再び羽ばたく準備ができる場所

フリースクールこうのとりの巣は、主体的に利用できる、あなたの学びと癒し、成長とくつろぎの場です。あなたの再発見の場、自分自身になれる場を目指します。入学式も卒業式も無い、30分の相談から使える学校です。

人は、その存在を大切にされ、安心できる場にいると、真にその人の本来の質というものが現れ出ると思います。その中で、自分自身の人生の目標を探すことができます。

人生の原点に戻れる場所、再スタートを切るための準備の場所。あなたの中の宝探しの場所です。

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