ごあいさつ

代表ごあいさつ

フリースクール「こうのとりの巣」

代表平 史樹Fumiki Taira

  • 公認心理師
  • 国語科教員免許(中学、高校)

対人援助に携わって28年、教育、福祉、医療施設、私設の相談所での経験を活かした新しい時代の教育家を目指します。

実績

  • 中学や高校での教員経験8年
  • 福祉施設での大人の社会適応支援2年
  • 内科クリニック、老人ホーム、デイケア、児童支援サービス等での相談支援4年
  • 私設の相談所での子どもから大人までの個人相談21年(発達、知的、身体障がいのかたも含む)

経歴

過労教員からカウンセラーへ

大学卒業後、7年の高校での教員生活の後、21年心理相談をして来ました。最近再び教壇にも立つようになりました。子どもから大人まで利用できるカフェのような気軽なフリースクールを始める土台は、これらの経験からできました。

一度教員を辞めてから心理の道に進んだのは、教員生活の中で、自分には人間理解が足りないと感じたためです。人を理解し自分を変えたいと思いました。

教員時代、わたしは学校側の価値観や自分自身の価値観を、生徒にも保護者にも無自覚に押しつけていました。

例えば、担任をしたクラスには、いつも不登校や保健室登校の子が数人いました。わたしは親や子どもの気持ちを本気で聴こうとはせず、なぜ学校に行けないのか一緒に考えようともせず、笑顔で学校に行け、教室に入れと、暗黙のうちに迫っていたのです。学校には行くのが当たり前じゃないかと。でも子どもたちは自分の思うようには動きません。

やりがいのあった教員生活ですが、葛藤しながらがむしゃらに働くうち、心も体も壊しました。最後には自宅で倒れてしまいました。

わたしは、人生をやり直すことにしました。

わたしの修業時代

教員生活で自覚した、わたしが一番苦手だったこと、人の話を聴くことや人の心に寄り添うこと、これからはそのような態度で人を癒し、人の成長を支えたい。それをとことん追求しようと思いました。一度、教育というものから離れて、修業の旅が始まりました。

わたしは学びながら仕事をし、無料の電話相談のボランティア、企業のイベントでの無料相談、福祉施設での精神や知的な課題を持つ大人の相談、発達や知的、身体的等の課題を持つ子どものサポート、高齢者のホームやデイケア、クリニックでの患者さんや職員さんの相談やサポート、自ら運営する相談室での電話、メール、対面での相談や自宅への訪問相談など・・・NPOや企業、医療や福祉施設、色々なところで複数のことを同時並行で経験を積みました。朝の4時から数時間、近所のだんご屋さんで、和菓子やお弁当を作っていたこともあります。

老若男女LGBT、様々な事情、様々な困難、様々な生きざまを持つ人々の話に心理カウンセラーとして耳を傾けて来ました。

これらの経験の中で、教員時代のような「わたしの正解を教える」態度から、「あなたの正解を一緒に探す」態度を、少しずつですが磨くことができたと思います。

フリースクールを始めたきっかけ

自分なりにカウンセリングのスタイルも出来てきたある日のことです。コロナ禍も1年以上続いていた頃、新聞である記事が目に止まりました。

子どもの自殺が増えているというのです。ショックでした。とっさに、命を守りたい!と思いました。当時大人ばかり相手にしていたわたしが、改めて子どもや若者に目を向けた出来事でした。

わたしはいてもたってもいられず、すぐに子ども対象に無料電話相談を始めました。

そうしているうちに、不登校の子どもの増加と、フリースクールについての新聞記事を読みました。これだ!と思いました。この変化の激しい時代、子どもの命や尊厳を守る場所を作りたいと思いました。巷の教育家としてのわたしの人生が再スタートしました。令和3年の春です。

当初、多くのフリースクールのように、入会金や月謝を頂き、学校のかわりに毎日通えるような、不登校生のための居場所を作る気でいました。

ところがプレオープンしてみると、保護者を始め大人の相談や体験利用も多かったこと、不登校ではないが学校に馴染めず、学校や家庭以外の第三の場所を探す子どもも少なからずいることがわかりました。

また、大人の問い合わせの中に、職場への適応や転職、人生の再設計などについての相談が近年際立って増えて来ました。学校への適応と職場への適応、そしてそれぞれの将来への不安の解消についての取り組みはとても似ています。

そこで、子どもから大人までいつでも相談もできる、カフェみたいなフリースクールができました。

羽を休め、再び羽ばたく準備ができる場所

現在のフリースクールこうのとりの巣は、主に「不登校なら登校するようになること」、「出勤や就職が難しいのなら自分に合った働き方を見つけること」を具体的な目標に掲げ、サポートする教育相談に力を入れています。

不登校の原因について、かつては学校教育制度の不備や欠点が主な原因と考えていましたが、様々な相談を受けるうちに、ほとんどの場合はそれが違うと気づきました。多くの場合、実際はスマホ、ゲーム、SNSへの依存、生活習慣の乱れ、親子のコミュニケーション不足が主な原因だと考えています。

繰り返される転職や働くことへの意欲の低下も、職場環境の問題というよりも、現代人、特に若者たちの価値観の変化が要因だと考えています。

子どもから大人まで、生活習慣のリセットや再スタートを具体的に支援できる場を目指します。入学式も卒業式も無い、30分の相談から使える、あなたのための小さな学校です。

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