過去ブログ

カウンセリング

現在・過去・未来

カウンセリングをしていて気づいたのは、過去に生きている人が本当に多いということ。

例えば、自信のなさや不安感にさいなまれている。

なぜ自信がないのか?過去に失敗したから。

なぜ不安なのか?過去につらい経験をしたから。

今、現在、失敗した状態のただ中にあるわけではない。

今、現在、つらい体験のさなかにいるわけではない。

はたから、客観的に、冷静な目で観察すれば、さほど悲惨な状況とも言えない。住むところもあるし、食べるものに困っているわけでもない。

でも、自信がない。一歩踏み出せない。現状を変えたくても変えられない。

でも、不安でいっぱいだ。どうして良いのかわからない。生きているのがやっとの感じ。

過去の心の状態から、身動き取れないでいる。

体はここにあるが、心は過去に置き去りだ。

大切な人を亡くしたり、挫折して仕事を辞めたり、つらい失恋があったかも知れない。

幼いころ、ひどい体験があったかも知れない。

こんな状態なら、今、現在に逃げ込むしかない。

今できること、何かに夢中で打ち込む。掃除や洗濯、お料理、部屋の模様替え、いらなくなった家電や雑貨の整理、住まいの修繕、車や自転車の整備や修理、洋服や鞄、靴の手入れ。本やDVD、CDの整理、新聞、雑誌、書類の処分、庭の木の水やりや枯れ葉集め・・・

読書や映画鑑賞、SNS、ゲームもいいけど、考えるヒマもないほど体を動かし、生活環境にプラスなことだと、達成感や充実感が得やすい。

今、できることに夢中で打ち込み、頭をカラッポにすることで、過去から自由になる。

自信のなさや不安感だけじゃない、仕事の環境、家庭の事情、恋愛や友情の行方、こじらせた人間関係、思い通りに行かない自分・・・。こんな状態が、あなたを一層過去にくくりつけてしまっているかも知れない。

今すぐどうにもならないことに詰まったら、直接関係なかったり生活上緊急性のないことでも、とりあえず関心の向くことに逃げ込む。逃げるというより、避難。

過去の束縛から、今への避難。

今に集中して生きていると、力や知恵が湧いて来る。安らぎやくつろぎがもたらされる。

その中で、未来を思い描ける。

過去に生きていると、未来が見えづらい。

現在まで移動してみると、未来を希望をもって身近に考えることができるようになる。

過去は谷の底、現在は丘の上。丘の上から未来を見る。

「未来のことなんて、とても想像できない」と思ったら、自分の心の置き場を今、現在にシフトする。丘の上まで移動だ。

部屋が本当に散らかっているあなたは、クローゼットが着ない服でぎゅうぎゅうのあなたは、玄関の履かない靴がほこりだらけのあなたは、もしかして、過去に生きているのかも知れない。

自信がない。不安でいっぱいな時。あるいは、どうにもならないことに身動き取れない時、・・・未来が見えない時、自分は過去に生きているかも知れないと考えてみる。

今にワープするコツは、夢中で体を動かすこと。

心理カウンセラー 平史樹

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