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自分の中にある太陽
わたしは、人間一人ひとりの中にも太陽があると思っています。それが魂であり、精神ではないでしょうか。
天に輝く太陽が外にある太陽だとしたら、魂や精神は内なる太陽です。
わたしはカウンセラーとして、人の心や体のもろさを痛感する経験をいくつもして来ました。
それは移ろいやすく、常に変化して、空模様のようです。
人がもし、心と体だけの存在だったなら、人類はもっとはかない存在になるのではないかと思います。
しかし、変わりやすい空模様の上には、常に太陽があります。
太陽が消えたように見える夜も、必ず明けて朝と共に太陽は復活します。
たとえ大雨が叩きつけ嵐が吹きすさんでも、その上には太陽がある。
太陽があると信じるからこそ、人は嵐に耐えるように、人は無意識であっても自分の中に魂や精神なるものがあると信じ、感じ取るからこそ、艱難辛苦に耐え、希望を持って生きられるのではないでしょうか。
わたしはカウンセラーとして、人は心と体だけでない、その奥にもっと強い何かが揺るぎなく存在していることを実感する経験もして来ました。
それは、心や体がボロボロも状態や、命の危機にあるような時、特に力を発揮し、存在感を示すように思います。
そんな経験から、わたしはカウンセリングの際、心と体だけでなく、そのかたの魂や精神に触れ、語りかける気持ちで接することを心がけるようになりました。
たとえば、認知症でほとんど会話が成り立たなくなっているかた。高齢で体の機能が衰え、心も消極的になっているとしても、魂があって、しっかりとこちらからの投げ掛けを受けとめているんだと確信して接します。
言葉を返せず、表情が変わらないとしても、肉体の衰えに過ぎず、心は何かを感じている。さらに魂には、心や体の状態に左右されない積極性や向上心、より良く生きようとする情熱があります。
こちらがそれを信じて接し続け、関わり続けると、それに応えようと必死になって、ぼんやりとしていた命の灯火が輝きを取り戻すことがあります。
今年も年の瀬となり、一年を振り返る機会も多くなって来ました。
今年はひどい年だった。つらい一年だった。そんなかたもいると思います。
しかし、つらさを実感しているのは心や体であって、魂があることも忘れないで下さい。
嵐の日にも太陽はあります。見えないだけです。
お正月の初日の出は、自分の中にも太陽があることを思い出すイベントです。
あなたの中の太陽は、新しい年をどんな風に生きたいと思っているのでしょうか?
心理カウンセラー 平史樹