過去ブログ
好きなのに試してしまう。好きだからこそ試してしまう。
学校で、あるいは職場で、特にトラブルを起こすことなく暮らす人、真面目で模範的な人、人間として魅力的な人であっても、人間関係が深まり、恋愛や結婚の相手となると、モンスターになってしまうことがあります。
・・・例えば、二人きりの時、
デートや外出の途中、突然一人で帰ってしまう。
言葉遣いが乱暴になる。
やることなすこと否定して来る。
喧嘩を仕掛けて来る。
神経を逆なでして来る。
何かにつけて責め立てて来る。
不機嫌になる。
無視して来る。
こちらが悲鳴を上げようと、
心が傷付こうと、
お構いなし。
パートナーはサディストなのだろうか?
でも、優しいところもあるし、
あんな所も好き、こんな所も好き。
なんといっても、
怒ったら嫌われるんじゃないか?
自分のもとから去ってしまうのではないか?
それが怖くて、「つらいよ」とは言えない。
今日も我慢する。
じっと耐えて、嵐が過ぎるのを待つ・・・。
もしも、あなたのパートナーのモンスターぶりが、あなたを試すテストだとしたら、どうでしょう?
パートナーは、あなたの愛情を試しているのかも知れません。
別れを恐れているのは、むしろモンスターのほうで、恐いからこそあなたを試してしまうのかも。
「ひどいこと言っても、私を好きでいてくれるかな?」
「ひどいことしても、私を許してくれるかな?」
モンスターは、自分の不安な気持ちを解消しようと、あの手この手で試して来ます。
自分の不安が大きければ大きいほど、あなたの気持ちを考える余裕はなくなります。
そんなパートナーを相手に、何ができるのか?
少なくとも、あなたが「つらい」と言わなければ、モンスターはあなたの気持ちに気付けません。
もしもあなたに、「正直な気持ちを話すと嫌われるんじゃないか?」と考える癖、相手に合わせ過ぎてしまう癖があると、パートナーの中のモンスターは、あなたの困った気持ちには気づけずに、益々大きくなってしまうかも知れません。
「そんなこと言われると、ぼくはつらいな」
「それされると、あたしへこむ」
パートナーを否定することは言わず、自分の気持ちを伝える。
そうした上で、愛情を表現する。
手をつないだり、抱きしめたり。
そばにいるだけもいい。
相手に愛情を示しつつも、自分の素直な気持ちは伝え続けること。
もし、あなたのパートナーにモンスターが潜んでいたら、これがモンスターを小さくしていく工夫のひとつです。
パートナーは、自分がモンスターになっていることに気付けないこともあります。無意識のうちにモンスター化することもあるのです。
自分の中のモンスターが出てしまっていることに気付きながらも、押さえきれないことに悩んでいる人もいます。
モンスターは、愛情を切実に求める不安な心の化身かも知れません。
パートナーがモンスターに見えても、中身は人間なのです。
パートナーがモンスターであると相談に来るかたもいれば、自分の中のモンスターをコントロールできないと相談に来るかたもいます。
お互いに努力して成長して行けば、苦しみは喜びにさえ変わります。
心理カウンセラー 平史樹