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カウンセリング
「先生、スピリチュアルって、信じますか?」「それは信じるものではなく『在る』ものですよ」
カウンセリングの場で、スピリチュアルについて問われることがあります。
わたしはいつも、それは「ある」と答えています。
人間は体や心だけでできているわけではありません。魂があります。
ヴィクト-ル・フランクル先生は人間の要素を三つあるとし、それらを、身体、心理、精神と呼びました。
心理と精神を分けるところがポイントです。
どこが違うのか?
身体と心理は、動物にもありますが、精神は人間だけのものです。
人間が人間らしさの根拠を問われたら、それは精神性にあると言えるでしょう。
精神性とは、人間の真、善、美を求める部分だと思います。
いくら心や体が満足しても、人間は本当の満足は得られません。
人間はどこまでも、科学や哲学を通して真理を探求し、道徳や倫理、宗教を通して善なるものを求め、芸術や生活様式を通して美を追求し続けるものです。
真、善、美の追求は、一握りの専門家が担うことではなく、人間一人一人の持つ願望です。
それは今よりもより良く生きようと努力し、工夫し、学び続け、問い続けようとする欲求です。
精進努力によって成長し続けようとする衝動です。
自分らしい人生の意味を求める渇望です。
それらの出どころは、人間の精神にあると言えると思います。
わたしは、その「精神」を、日本古来の言葉に置き換えれば、「魂」と言えると思っています。
そして、精神も、魂も、「在る」ものであり、脳内の活動として唯物論的に還元できないものだと思います。
心臓が鼓動し、それゆえ生きていることを現代人の誰もが疑いません。
精神や魂も心臓のように鼓動し、それゆえ人は人間らしく生きられるのだと、わたしは疑いません。
心理カウンセラー 平史樹