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悩み

「ただ話を聞いてほしい」でもOKです

「誰にも相談できない」

病院に通っているわけでもなく、何か症状に苦しんでいるわけでもないけれど、つらさを長年抱えて苦しんでおられるかたが、家族や友人にもなかなか打ち明けられないでいる場合があります。

児童虐待の記憶。

性的な被害。

家族や配偶者からの暴力。

警察に届けを出していない暴力被害やストーカー被害。

交通事故。

警察、医療機関、行政の窓口、民間の支援団体など、さまざまな相談窓口が存在するにもかかわらず、警察庁が最近行ったアンケートでは、被害にあったうち約4割もの人が誰にも相談していないことがわかったそうです。上に記したものは、誰にも相談できずにいる事柄の主な内容です。

そもそも被害者であるという意識がない。自分にも責任があるから・・・と思ってしまう。人に知られたくない。相談したところで過去は変えられない。以前人に相談したが、かえって傷ついてしまった・・・。そのような思いが、一層ひとりで苦しみを背負い込むことにつながっているかも知れません。

ただ、誰にも言えなかった苦しみを誰かに打ち明けられたら、それから先の人生が変わって行くことがあります。それだけ「話す」ということには大きな力があります。

具体的に何に苦しんでいるのか、どんな経験が原因なのか、自覚がある人もいればない人もいます。カウンセリングで大切にしているのは、原因を追究したり分析したりすること以上に、今の苦しみやつらさといった感情や、痛みなどに表れている体の状態を、お話を聞くことを通して受け止めることです。

わたしは、特定の問題を解決したいという訴えだけでなく、自分の話をただ聞いてほしいというご要望にもお応えしています。カウンセリングは、原因や具艇的な経験には触れず、今感じているつらさをひたすら吐き出せる場でもあるのです。家族や友人ではないからこそ話せるということがあります。

心理カウンセラー 平史樹

 

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