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カウンセリング

同じ失敗を繰り返す自分にうんざり・・・どうすれば??

同僚と揉めて、職場にいられなくなった。
あれ?待てよ・・・
そう言えば、前の職場も同じパターン。
学生の時もあった。サークルに居づらくなって、結局辞めた。
小学生の時も、仲良しグループにいられなくなったことがあった。
同じこと、繰り返してる・・・。
親しい人間関係ができると、気づけば誰かを不快にさせている。
顰蹙を買うようなことを、なぜだか度々起こしてしまう。
どうしてもその場にいるのがいたたまれなくなって、逃げ出すように去る。
以前は、相手が悪いと思っていた。
自分はどうしてこんなにも出会う人に恵まれないのかと、絶望もした。
今では死活問題だ。だって、職場に長く勤められないから・・・。

「仕事が続かないんです」なんて相談を受ける時、よくお話を聞いていると、相談者さんが「繰り返し」のパターンに悩んでいることがあります。
そして、パターンは仕事に限らず起きていることがある。
さらに掘り下げて聞けば、「父がそうだった」とか「母に似ている」なんてことに気づく時があります。

そんな時、どうすれば良いのでしょうか?つい繰り返してしまう人生の残念なパターンから脱却するための、ヒントになるかも知れないお話です。

・・・「人がうらやむような恋愛結婚で、父は母が大好きだったはずなのに、なぜだか母に嫌われることばっかりして、最終的に浮気がバレて・・・出て行ったきりです。随分後になって知ったんですが、浮気相手の女性ともすぐ別れたらしくて、ショックでした」
「お父さんとお母さん、仲がよかったんですね」
「そう、二人して言ってましたよ。蜜月もあったんだ~って。子ども心に切ないですよ、それ聞くと」
「でも、お父さん、浮気しちゃった」
「めちゃくちゃダメ親父ですよ。母に敢えて嫌われるようなことして、トドメが浮気で、母がキレてました」
「敢えて嫌われるようなことって、どんな?」
「小さなことです。ちょっとしたお金の扱いにルーズとか、釣り銭ごまかして黙ったままみたいな。冷蔵庫のもの、確認せずに勝手に食べちゃうとか」
「お父さん、わざとやってたんですかね?」
「・・・さあ、母に怒られる時には、『ゴメンゴメン』って。でも、子ども心に不思議でした」
「何で?」
「だって、『お父さん、それやったらお母さん怒るじゃん!』ってこと、いつもやるんだもん」
「何か、・・・似てませんか?」
「えっ?」
「あなた、職場で、つい同僚や上司を怒らせてしまうって。これやると嫌がるなってこと、分かってて言ったりやったりしちゃうって・・・仕事が続かないというのが悩みだったんですよね?『分かってて怒らせる』ってお父さんに、似てない?」
「そう・・・自分にムカつきます。自分が嫌い。でも、父に似てるかって言われると、うーん、そうなのかなあ」
「わたしが勝手に感じたことをお伝えしたんですが、あなたはどう思う?」
「正直しんどい。やっぱそうかって感じ。図星かなあ。実は一緒に住んでる母にも言われたことがあるんです」
「どんな風に?」
「会社で、トラブルがあると、『それ、あんたが仕掛けてない?あんたが悪いんじゃない?』って」
「は~!お母さん、鋭いですね」
「以前は、あたし、周囲のせいにして母に愚痴ってたんです。母には味方になってほしくて愚痴ってるのに、母は、『あんたはその人にどう言ったのよ?』とか『あんた嫌がれるようなことしたんじゃない?』とか容赦なくて、その度にもう大喧嘩ですよ」
「う~ん」
「そんで、トドメが失恋です。今年になってからのことなんですけど」
「はあ」
「『あんたダメよ、彼氏さん優しいから。我慢させてない?気を付けないと、愛想つかされるわよ』って、よりによって6年間付き合ってた彼と別れ話した日の晩にリビングで言われて。私ぶち切れて、こたつでメイク落としてたんですけど、最中持ってきた母に思いっきり、みかん投げたんです」
「え?モナカ?」
「母が、頂き物の栗最中を、台所から箱ごと持って来たんです、その時に言われて、カチンと来て、こたつのみかん投げました」
「どうして?」
「私が、母の言葉に『もう、別れた!』って応えたら、母は驚いたあきれたような悲しいような顔して、『お父さんと同じねえ、あんた・・・』って、何か言いかけてたんですけど、私、ばーって涙出て、とっさにみかん投げてました」
「お母さんに、当てちゃった?」
「いや、はずれて母をかすめて、障子が破れました。ずぼっと」
「そうしたら?」
「今度は母がキレて、私に栗最中投げるんです。直球で、母、学生時代ソフトボールやってたぽいですけど、その時の感じで、鼻水流して泣きながら、私の胸めがけてバシッ、バシッ、って」
「ああ!」
「そう、それで、あたし投げられた栗最中かかえたままこたつで涙あふれて来て、母もぐずぐず鼻水すすりながら栗最中拾って、こたつに並べて・・・。あたしそのままこたつに伏せって、『ウワー』って泣きました」
「お母さんも、泣いていた」
「そう、あの時、母は心配してこれまで見ていてくれてたんだなって、すごく思いました。そしたら、鼻かんでからお茶いれて来てくれて、『この最中、おいしいわよ』って。二人で食べました」
「投げた最中」
「そう。ぐにゃぐにゃの栗最中、二人で食べました。・・・それから、母の皮肉にも一理あるって思うようになって、一時的に周りのせいにしても、ちょっと冷静になって、自分のことも見るようになったんですけど」
「そうですか・・・それはすごい成長ですね。なかなかそうも行かないよ」
「栗最中、痛かったから」
「愛情感じなるなあ」
「感じる。だから痛い。自分がイタイ」
「それでどうなったと、思いますか?」
「一層しんどくなりました」
「はあ・・・どうして?」
「だって、人のせいにしていられなくなったし、だからといって、気づけば相手が嫌がるようなことを言ったりやったりするの、直そうにも直らないんです」
「でも、その自覚があるって、すごいことですよ。自分を振り返れるってすごい。なかなか気づけずに、どうにもならない運命を恨むかのように、つらいつらいって言っている人もいるんですよ」
「自動的にしてしまうんです」
「そう、そこがつらいところ」
「直せるんですか?」
「直りますよ」
「どうするんですか?」
「自分を知る、自分を理解するっていうことは、とても大事ですよ。それがあなたを楽にさせる。解放される感じです」
「私にとっては?何が分かれば良いんですか?」
「あなたはもう大分、分かって来た感じがしますけど、どうですか?」
「父のせい、父の影響でこうなったってことですか」
「もしかしたら、そうかも知れない。そうでないかも知れない。でも、その繰り返しのパターンは、本来の自分のもんじゃない。そこに気づけたんでしょう?」
「そう。そうです。でも、実際にやってるのは自分ですよ。・・・人は分かってくれないし、説明しても、言い訳に聞こえませんか?」
「人に説明する必要はありません。ただ、自分の中で、『これは、本当の自分かな?それとも、人からの影響、例えばお父さんの影響でこうしてしまうのかな?』と検討できるかが大事ですよ」
「でも、自動的にやってしまう。後の祭りなんです」
「うん、後の祭りになることは多い。でも、その後の責任をどう取るか」
「一応、謝ったりします」
「心から」
「心から謝れる時もあるけど、無意識にしたことなんだからという言い訳も、いつも頭に浮かんでました」
「それから?」
「うーん、あと、・・・悔しい。そんなつもりはないのにって、本当はみんなと仲良くしたいし、仲間を大切にしたいのにって、悔しいです(涙)・・・」
「そうですよね。悔しいですよね。好きでやってる訳じゃない。でも、みんなを不愉快にさせて、不本意ですよね」
「そう、職場で、クビになったわけじゃない。周りに嫌な思いをさせちゃう、自分が嫌というか、許せなかった。いたたまれなくなる」
「それで、辞めちゃってた?」
「そうです。辞めさせられたわけじゃない。自分で辞めてた」
「そうでしたか・・・今だったらどうします?同じようなこと、職場であったら」
「うーん、どうかな」
「わたしは、許してあげたいな。行為とは切り離して、そうしてしまうあなた自身のことは、許したい」
「・・・あたしもです。なんか、ちょっと自分を許せる感じする。受け入れる感じ。今。不思議な感覚ですけど」
「じゃあ、さらに考えてみて。同じようなこと、職場であったら、どうします?やっぱり辞めちゃうかな?」
「わかんない。けど、辞めたくない。辞めたくない気持ちが前より強いかも」
「それはよかった。・・・そうしたら、改めて考えてみましょうか、パターン通り振る舞ってしまう自分は、本来の自分ですか?どうですか?」
「いいえ違います。父かなあ。・・・父っぽい黒い塊、みたいな」
「そう、もしかするとあなたの中にいる、居候している、過去のお父さんかもね」
「自分じゃないことは、確かだと思います」
「それじゃあ、その『居候』さんと、お別れしましょう。『あなたの思い通りにはしません、私は私の人生を歩みます』って、伝えましょう」
「どうすれば?」
「自分の中にあるものだから、自分の中に言って聞かせるつもりで、声に出して言うと良いですよ。・・・居候は、あなたの体の、どの辺にいますか?」
「うーん、ここかな?胸の奥?背中って感じ」
「背中にいるんですね。じゃあ、胸に手をあてて、しっかり伝えましょう。目をつぶって言っても良いですよ。集中して、言って聞かせる」
「私は、私の道を行きます。もう、あなたの影響は受けません。私は、私の道を行きます・・・私は、私の道を行きます・・・」
「・・・今、どんな気持ちですか?」
「なんか、ちょっと軽いです。ちょっとラクかな」
「必要だと感じたら、何度でもやって良いですよ。本来の自分になるおまじないだと思って」
「そうか。・・・ああ、今すぐ彼に会いたいです。そして、謝りたいです。中途半端なまま、連絡できずにいたんで。いっぱい、お話ししたいです。あと、父にも会いたくなりました。もう何年も会ってないけど、顔が見たいです」
「そうですね。良かったですね。お土産は栗最中にしましょう」
「あはは、彼には栗最中。お父さんにはシュークリームにします。好きだったから」

心理カウンセラー 平史樹