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カウンセリング

1時間のカウンセリングより3分の抱っこ

どこかの記事で、「1時間のカウンセリングより3分の抱っこ」という見出しを見つけました。

わたしは記事の中身を読むまでもなく、なるほど本当にそうだなと思ってしまいました。

カウンセリングは抱っこには及ばない。でも、それをいくらかでも補うものとして意味がある。

カウンセリングをしていて感じるのは、カウンセリングとは究極の所、母性の愛の代行者として利用者さんに愛を伝えることだということです。

愛は目に見えませんが、「このかたに幸せになっていただきたいな」という思いから出発して、その思いは雰囲気、態度、声、そして言葉に表れます。そうして愛は伝わって行くように思います。

カウンセリングは、愛の表現のひとつでもあるのです。

思いやりや優しさという言葉に置き換えても良いと思います。とても繊細なのですが、人を変えるほどのパワーがあります。

気の抜けない仕事です。なぜなら思いやりや優しさにしても、愛の思いは意識していないと途切れてしまい、目先のことに気が向いてしまいやすいからです。

一見深刻な問題や複雑な問題があると、その事柄につい気が向いてしまい、愛を忘れてしまうのです。

カウンセリングでは、「このかたは、どんな風に感じたり、考えているんだろう?」と思いながら進めますが、同時に、「わたしがこのかたの母親なら、どう思い、何を話すだろう?」とも考えています。父親代わりになる時もあります。

幼い頃の母親の抱っこには及びませんが、それを少しでも補える仕事ができれば幸せです。

心理カウンセラー 平史樹

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