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カウンセリング

病名は仮説です

精神疾患の診断は極めて難しく、同じ患者でも医師によって診断名が変わったり、同じ診断名でも処方が違ったりします。

ですので、もしも医師から精神疾患に関わる病名を聞いても、それがあなたそのものを表すアイデンティティー、一生ついて回るレッテルのようには考えてしまわないようにしましょう。

精神疾患の診断により下される病名は、医師があなたの治療方針を立てるための現時点での仮説の設定と考えてみてください。

うつ病だと診断されたが、後から低血圧症だと分かった。統合失調症と診断されていたが、解離性障害だと分かった。自閉症として治療して来たが、人格障害を考慮して支援していく方が一層適切だと分かってきた。・・・等々さまざまなケースがあります。

わたしは医師ではありませんから、診断はできません。ただカウンセリングをする中で、利用者さんを理解する助けとして、見立てということはしています。

場合によっては、カウンセリングをすることでさらに不安が増してしまうような病態のこともありますので、慎重に見極めつつ必要に応じて医師との連携も計ります。

わたしの経験から言えることは、代表的な精神疾患であるうつ病にしても統合失調症にしても、その症状や治療法は人によって全部違うということです。

ですからわたしは、「このかたは○○病」という見方はしません。「掛かり付けの医師の診断は今のところ○○病、処方は○○」ということは尊重し参考にしつつ、カウンセリングの利用者さんを多角的に理解し、多角的に支援しようと心がけています。

利用者さんを理解するために、心と体、生活環境と生き甲斐の4つの視点を常に意識するのはそのためです。

同じく「私、うつ病なんです」と相談して来られたかただけを振り返ってみても、症状の表れかたや経過、薬の相性もみなそれぞれ違いました。

今では診断名で先入観を持つことは戒め、「今、このかたが本当に望んでいる支援は何で、わたしには何が出来るのだろう?」と考えながら利用者さんを理解しようと努めるようになりました。

医師から病名を聞いて、落胆されたり絶望されたり、時にはレッテルを貼られたように感じて傷ついてしまうかたもいます。本人以上に家族が悲嘆にくれてしまうこともあります。

改めて、あなたにもし精神疾患の病名が与えられていても、それはあなたにとっての最善の治療法を模索していく上でのひとつの「仮説」であることを忘れずに、病名に一喜一憂せず、ご自分にとって苦しみが和らいでいく方法は何かに気を向けていくようにしてみませんか?

心理カウンセラー 平史樹