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愛の力
体力や知力があるように、人には愛の力というものもあると思います。
愛の力も、体力や知力のように鍛えたり磨いたりして、元々ある素質を、伸ばすことができる。そう感じています。
わたしはもともと冷めた人間で、愛というものを信じることができずにいました。
笑顔を作りながらも、心の中で、愛のない自分に気づいていました。
これはいかんということで、密かに愛とは何か、知りたいと求めて来ました。
愛のある人間になりたい。
いろいろ学んでみました。
『アルプスの少女ハイジ』は泣けた。
でも、本を読んだり映画を観るだけではだめですね。
日常生活でも仕事でも、乏しい愛を、なくなりかけたマヨネーズのようにしぼり出そうと意識しながら生きて来ました。
ところが、子どもから大人、そしてお年寄りまで、仕事柄たくさんの人たちと長いこと接している内に、ある日こんなことに気づきました。
人とふれあうことで、自分の中から、愛の力が湧いて来る。
先日たまたまテレビで、生まれつき子宮のないスウェーデンの女性が、姉から子宮を移植し、子どもを授かった特集を見ました。
その女性が、インタビューで「初めて産声を聞いた時は、言葉にできないほどうれしかった」と語っていたのですが、その時女性の感動がテレビからもガーンと伝わって来て、ハッとしました。
「この感じ、わかる」
わたしは子どもを産んだことはありませんが、母親が子どもを産んだ瞬間、理屈を越えた大きな感動を体験したように、人と出会う時に同じ質の感動を、小さいながらも心の中で体験していたことに気づきました。
そんな時は、心がホカホカします。
わたしの愛のしぼり出しかたの工夫は、「出会ったかたに喜んでいただけますように」と心がけることですが、その愛のスイッチを入れておくと、人と出会った時、自分の中から、愛の力が湧いてくるのかもしれません。
意識しなければ実感できない。
人に求めたからといって得られるとは限らない。
愛の力。
それは自分の中から湧いてくる。
そしてそれは体力や知力のように成長させることもできる。
少しずつ、愛の力を大きくして行ける。
冷たい人間だったわたしも、今は以前に比べれば、そんな風に思えるようになりました。
「愛されない」と嘆くかたは多くいます。
他人の気持ちはどうにもなりません。
でも、自分の気持ちは、工夫次第、心がけ次第で、少しずつでも心地よく変えて行けるものですね。
わたしにとっての愛のように、カウンセリングはあなたの探し物を手伝います。
諦めていたものが、よく見つかります。
心理カウンセラー 平史樹